経理担当者が突然退職!その理由や起こりうるリスク、対策方法を解説
経理担当者の退職は、請求処理や月次決算など日々の業務が止まるだけでなく、経営判断にも影響を及ぼす重大なリスクです。特に中堅企業では担当者が実質1人というケースも多く、急な退職は想定以上の混乱を招きます。
本記事では、経理担当者が退職する主な理由や起こりやすいリスク、そして突然の退職に備える具体的な対策までを分かりやすく解説します。事前の備えによって、退職リスクは確実に小さくできます。
目次
経理担当者のよくある退職理由とは?
経理担当者が退職を選ぶ背景には、次のような理由が潜んでいます。
- 人間関係の不満
- スキルアップ志向
- 給与や処遇への不満
- 過度な業務量と責任
- デジタル化の遅れ
これらは中堅企業ほど表面化しやすく、放置すると突然の退職につながります。ここから各理由を深掘りして解説します。
人間関係に関する不満
経理業務は、営業や現場部門と違って関わる人数が限られ、同じメンバーで長期間仕事を進めるケースが多いです。そのため、一度「合わない」と感じる相手がいると配置転換も起こりにくく、関係性が固定化しやすい特徴があります。
また、経理は細かな確認や締切対応が多く、相手とのコミュニケーションが円滑でないほどストレスが蓄積しがちです。こうした小さな不満が積み重なることで、職場環境への不信感が強まり、退職を選ぶきっかけになることも少なくありません。
スキルアップや資格取得
経理は日々の仕訳入力や支払処理など、定型化されたルーティン業務が中心となりがちです。もちろん正確性が求められる重要な仕事ですが、慣れてくると「このまま同じ作業を続けていて良いのか」という成長面での不安が生まれやすくなります。
その一方で、決算や財務分析といった上位業務へのステップアップには、経験や資格が必要です。そのため、より高度なスキルを身につけたい、簿記や税務の資格取得を活かしたいと考える人が、環境を変えるために転職を選ぶケースも一定数存在します。
給与や処遇への不満
経理は企業運営に不可欠な役割を担っているにもかかわらず、営業などのフロント部門と比較して成果が見えづらく、評価が後回しになりやすい傾向があります。
経営層がバックオフィスの重要性を十分に理解していない場合、給与水準が低く設定されてしまうことも珍しくありません。
また、昇給ペースが遅い、他社と比べて待遇が見劣りすると感じた瞬間に、「今より良い環境で働きたい」という意識が強まり、転職を選ぶ後押しになります。こうした不満は徐々に積み重なり、最終的な退職理由として表面化しやすい項目です。
業務量や責任が過大
経理は一つの数字の誤りが経営判断に影響するため、常に高い正確性と責任が求められます。その緊張感の中で締切対応が続くと、精神的な負荷が蓄積しやすくなります。
また、経理は業務が属人化しやすい職種であり、担当者にしか分からない処理が増えるほど特定の人に業務が集中し、慢性的な激務につながります。
特に中堅企業でよくある「1人経理」の場合、日常の仕訳から月次・決算、さらに急な問い合わせや突発対応まで一手に抱え込むため、疲弊感が強まりやすいのが現実です。この状況が続くと、心身の負担から退職を決断する人も少なくありません。
業務のデジタル化不足
経理業務が未だに紙ベースやExcelだけで進められている環境では、入力作業や確認作業に時間がかかり、どうしても非効率になりがちです。本来であれば自動化できる処理も手作業で行うため、繁忙期には残業が増え、担当者への負担が大きくなります。
また、紙資料の突き合わせや二重チェックが必要になることでミスのリスクも高まり、精神的ストレスを感じやすい状態が続きます。こうした「デジタル化が進まない職場」に対して将来性の不安を抱き、より効率的な環境を求めて退職を選ぶケースも珍しくありません。
経理業務のDX化とは?必要性やメリット、進め方などの基本を解説経理担当者が退職した場合に起こる4つのリスク
経理担当者が退職すると、企業のバックオフィスにはさまざまなリスクが生じます。
- 業務の停滞や遅延
- 業務のブラックボックス化
- 後任採用の難航
- 不十分な引き継ぎ
これらは中堅企業ほど影響が大きく、放置すれば経営判断の遅れにもつながります。ここから各リスクを詳しく解説します。
①業務の停滞・遅れが生じる
経理担当者が退職すると、日々の処理が止まり、本来進めるべき支払業務や月次締めが予定通りに進まなくなります。特に属人化が進んでいた場合、後任者が業務内容を把握するまでに時間がかかり、対応が遅れやすくなります。
また、請求書の発行遅延や支払漏れなど、社外と直接関わる業務が滞ると取引先からの信頼低下につながり、場合によっては契約条件の見直しや取引機会の損失を招く可能性もあります。経理退職が企業全体の業務停滞を引き起こす理由はここにあります。
②ブラックボックス化する
経理は担当者ごとのやり方が固定化しやすく、マニュアルが整備されていない場合、業務がブラックボックス化しがちです。その状態で担当者が突然退職すると、どの手順で処理していたのか、どこにデータが保存されているのかが把握できず、業務が止まってしまいます。
さらに、不明点を解消できないまま見よう見まねで処理を進めると、金額の誤りや帳簿の食い違いなど、後々大きなトラブルを引き起こすリスクがあります。ブラックボックス化は経理体制における深刻な問題です。
③後任者の人材確保が難しい
経理は専門知識と実務経験の両方が求められるため、退職後すぐに代わりを確保するのは簡単ではありません。特に中堅企業では「即戦力で来てほしい」という要望が多く、採用条件が厳しくなりがちです。
また、採用に成功したとしても、自社独自のフローを理解し、実務を任せられるようになるまでには一定の育成期間が必要です。この空白期間が長引くほど既存メンバーの負担は増え、ミスや遅延のリスクも高まります。後任確保の難しさは経理体制の大きな課題と言えます。
④引き継ぎが十分に行われない
経理担当者が退職する際、理想的には十分な時間をかけて引き継ぎを行うべきですが、実際にはそうならないケースも多く見られます。
繁忙期と重なったり、退職の申し出から最終出社までの期間が短かったりすると、必要な情報が整理しきれず、後任者が受け取れる内容が限定的になってしまいます。
さらに、突然の退職や急な休職といったケースでは引き継ぎ自体がほぼ不可能となり、処理方法やデータの所在が分からないまま業務を引き継ぐことになります。これが大きな混乱を招く原因になります。
経理担当者の突然の退職に備える対策方法
経理担当者の突然の退職に備えるには、日頃から仕組みとしてリスクを抑える対策が重要です。
- 業務のマニュアル化
- ツールやクラウドサービスの導入
- 業務のアウトソーシング
これらを組み合わせることで、属人化を防ぎ、誰が担当しても業務が止まらない体制をつくれます。ここから各対策を具体的に解説します。
業務のマニュアル化
経理業務を安定させるためには、日常的なマニュアル整備が欠かせません。マニュアルがあれば作業手順や注意点が明確になり、担当者が変わっても同じ品質で業務を進めることができます。
また、突発対応や例外処理のポイントも記録しておくことで、後任者が迷わず作業でき、指導や教育にかかる時間を大幅に削減できます。属人化しやすい経理だからこそ、マニュアルは「誰が担当しても止まらない」体制づくりの基礎となります。
経理マニュアルの作り方|作成のメリットやポイントなどわかりやすく解説ツールやクラウドサービスの導入
経理ツールやクラウドサービスを導入することで、業務フローやデータの共有が容易になり、担当者が退職しても作業の全体像を把握しやすくなります。
紙やExcel中心の環境と比べて情報が散逸しにくく、後任者もスムーズに業務を引き継げるため、業務遅延のリスクを大幅に抑えることができます。また、入力作業の自動化や確認作業の効率化により、担当者の負担が軽減され、働きやすい環境づくりにもつながります。
結果として、退職リスク自体を低減する効果も期待できます。
業務のアウトソーシング
経理業務を外部の専門会社へアウトソーシングすることで、社内の負担を大きく軽減できます。委託先には経理経験が豊富なスタッフが在籍しているため、日常業務から月次・年次まで幅広く対応でき、属人化しやすい経理体制を抜本的に改善できます。
特に、以下のようなメリットがあります。
経理アウトソーシングのメリット
- 担当者の負担が減り、離職リスクが下がる
- 後任者の教育・採用や引き継ぎの負担を軽減できる
- 経理業務の属人化やブラックボックス化を防げる
- 採用コストや人件費を抑えられる
- 業務品質が安定し、ミスのリスクを低減できる
特に1人経理体制の企業にとって、アウトソーシングは経理体制を守る強力な選択肢となります。
経理アウトソーシングとは?料金相場やメリット・デメリット、会社の選び方経理担当者の退職リスクに備えるにはBackofficeForceにお任せください!
経理担当者の退職は、業務停滞・ブラックボックス化・後任採用の難航など、企業にとって大きなリスクを伴います。しかし、マニュアル整備やツール導入、経理アウトソーシングといった対策を講じることで、その多くは事前に防ぐことができます。
とはいえ、社内だけで体制を整えるのは簡単ではありません。
そこで、経理・財務領域の支援に特化したBackofficeForceが力になります。即戦力のプロ人材による業務代行から、業務可視化・改善、継続的なサポートまで柔軟に対応可能です。
「担当者が辞めたらどうしよう」「属人化を解消したい」とお悩みの企業様は、ぜひ一度ご相談ください。貴社の経理体制を守る最適な方法をご提案します。
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