お問い合わせ サービス資料を請求
お問い合わせ サービス資料を請求
経理アウトソーシングのメリット・デメリットとは?選び方も解説

経理アウトソーシングのメリット・デメリットとは?選び方も解説

オンラインアシスタント・秘書サービスなら「BackofficeForce」

近年、さまざまな業態や職種でアウトソーシングを活用する企業が増えており、その中でも特に需要が高まっているのが経理アウトソーシングです。

経理アウトソーシングとは、自社で行っている記帳や経費精算、決算対応といった経理業務を専門の外部企業へ委託する仕組みを指します。

本記事では、経理アウトソーシングの基本から導入によるメリット・デメリット、費用相場や会社選びのポイントまで詳しく解説していきます。

経理アウトソーシングとは

経理アウトソーシングとは

経理アウトソーシングとは、自社で抱えている経理業務を外部の専門業者に委託するサービスのことを指します。

依頼できる業務範囲は幅広く、日々の記帳処理や経費精算から、給与計算請求書発行、さらに月次・年次の決算対応まで含まれます。

経理業務は専門知識や正確性が求められる一方で、担当者不足や繁忙期の負担増加といった課題が発生しやすい領域です。

そのため、限られた人員で対応しきれない企業や、効率的な体制を整えたい企業にとって、経理アウトソーシングは有効な解決策となります。

経理アウトソーシングとは?メリット・デメリットや料金、選び方など

経理アウトソーシングを導入する6つのメリット

経理アウトソーシングを導入する6つのメリット

経理アウトソーシングには、多くの企業が直面する課題を解決できる具体的なメリットがあります。主な効果としては以下の通りです。

  • 人材不足を解消できる
  • 法改正などの変化に対応しやすくなる
  • コア業務に注力できる
  • 不正・人的ミスを防止できる
  • コストが削減できる
  • 業務効率が向上する

これらの利点を理解して導入すれば、自社のバックオフィス体制を大きく強化できます。

①人材不足を解消できる

経理業務は会計知識や実務経験が不可欠で、採用市場でも人材確保が難しい職種の一つです。少子高齢化による労働人口の減少も加わり、慢性的な人材不足に直面する企業は少なくありません。

経理アウトソーシングを導入すれば、自社で新たに経理担当者を採用・教育する必要がなく、専門知識を持つ人材に安定して業務を任せられます。

さらに、属人化を防止できるため、担当者の退職や欠員に左右されず、経理業務を継続的かつ安定的に運用できる体制を築けます。

②法改正などの変化に対応しやすくなる

経理分野では、インボイス制度や電子帳簿保存法など、法律や制度の改正が頻繁に行われています。

これらに対応するためには、社内担当者が新しいルールを学び直し、システムの見直しや業務フローの調整を行う必要があり、大きな負担となります。

経理アウトソーシングを導入すれば、こうした改正への調査や対応を専門業者に任せることができ、自社内での追加作業や教育コストを削減可能です。

専門家が常に最新の法規制に対応してくれるため、法改正の影響を最小限に抑え、業務を滞りなく継続できます。

③コア業務に注力できる

コア業務とは、売上や企業価値の向上に直結する重要な業務を指し、商品・サービスの開発や顧客対応、営業戦略などがその代表例です。一方で、経理は企業運営に欠かせないものの、直接的に利益を生み出す業務ではありません。

経理アウトソーシングを導入することで、煩雑な記帳や請求処理、決算対応などの事務作業を外部に任せられるため、社内のリソースをコア業務に集中させることが可能になります。

従業員が本来取り組むべき業務に専念できることで、企業全体の成長スピードが高まり、競争力の強化にもつながります。

④不正・人的ミスを防止できる

経理業務は社内で一部の担当者しか関与しないケースが多く、業務の透明性が確保されにくいため、データ改ざんや資金の不正流用といったリスクを抱えやすいのが実情です。

経理アウトソーシングを導入すれば、外部の専門家が介在し、第三者の目によるチェック体制が機能するため、不正の抑止につながります。

また、経験豊富なプロが業務を担当することで、数字の入力ミスや処理の抜け漏れといったヒューマンエラーも減少します。これにより、社内の経理業務が健全かつ高品質に保たれ、経営層も安心して判断を下せる環境が整います。

⑤コストが削減できる

経理アウトソーシングを導入する大きなメリットのひとつが、コスト削減です。新たに経理担当者を採用する場合、人件費だけでなく採用活動費や教育コスト、さらには昇給や福利厚生など長期的に多くの費用が発生します。

一方でアウトソーシングなら、必要な業務に応じて一定の利用料を支払うだけで済むため、コストが明確で予算管理もしやすくなります。さらに、繁忙期や閑散期に応じて利用量を調整できる点も効率的で、無駄な固定費を抑えられるのが強みです。

結果として、人材不足解消とコスト最適化を同時に実現できる有効な手段といえます。

⑥業務効率が向上する

経理アウトソーシングを導入すると、専門性の高い人材が業務を担当するため、処理スピードや正確性が大幅に向上します。

これにより、従業員は手間のかかる作業から解放され、限られた時間をより付加価値の高い業務に充てられるようになります。

また、契約内容によってはアウトソーシング先が業務フローを分析し、非効率なプロセスを見直して改善提案をしてくれる場合もあります。

そのため単に業務を代行してもらうだけでなく、仕組み自体を最適化できるのが大きな魅力です。結果として企業全体の生産性が向上し、長期的な競争力強化につながります。

経理アウトソーシングを導入する5つのデメリット

経理アウトソーシングを導入する5つのデメリット
  • ノウハウが蓄積されない
  • 機密情報が流出する恐れがある
  • 現状よりコストが増える可能性がある
  • 突然の変更に対応するのが難しい
  • 経理処理が重複する可能性がある

経理アウトソーシングは効率化に役立つ一方、上記のようなデメリットが潜んでいます。知識やノウハウが社内に残らず依存度が高まる、情報漏洩やコスト増加のリスクがある、柔軟な対応が難しいなどが典型例です。

これらを十分に理解したうえで、適切な委託範囲や体制を整えることが失敗を避けるために重要です。

①ノウハウが蓄積されない

経理アウトソーシングを長期的に利用すると、自社内で経理のノウハウが蓄積されにくくなるというデメリットがあります。

経理知識が不足すると、将来的に方針転換や緊急対応が必要になった際にスムーズに対応できない可能性が高まります。

そのため、すべての業務を丸投げするのではなく、請求書処理や仕訳など一部業務のみを委託し、経営状況の把握や資金繰り管理などは社内に残す形が有効です。こうすることで効率化とノウハウ蓄積の両立が可能になります。

②機密情報が流出する恐れがある

経理アウトソーシングを利用する場合、取引情報や社員の給与データなど、極めて重要な機密情報を外部に渡す必要があります。そのため、委託先の管理体制が不十分だと、情報漏洩や不正利用といったリスクが生じる可能性があります。

こうしたリスクを避けるためには、委託先がどのような情報セキュリティ対策を実施しているかを事前に確認することが不可欠です。

具体的には、ISMSなどの認証取得の有無、データ保管の方法、従業員へのセキュリティ教育状況などを確認し、信頼性の高い会社を選定することが重要です。

③現状よりコストが増える可能性がある

経理アウトソーシングは効率化や専門性確保に役立ちますが、依頼範囲や契約内容によっては自社で行うよりコストが増える場合があります。

特に、繁忙期の追加対応やオプションサービスを多く利用すると、想定以上の料金が発生する可能性があります。

また、高度な税務や国際会計など専門性が高い業務は費用も上がりやすい点に注意が必要です。コストを抑えるには、必要な業務と不要な業務を切り分け、利用範囲を明確にしたうえで契約することが大切です。

④突然の変更に対応するのが難しい

経理アウトソーシングは計画的な業務には適していますが、急な変更や想定外のトラブルに柔軟に対応するのは難しい場合があります。

たとえば、役員報酬の変更や急な取引条件の変更が発生した際、委託先との連絡が遅れると処理が停滞し、決算や資金繰りに影響する恐れがあります。

そのため、契約段階で緊急対応の手順や連絡ルートを明確にし、どの程度のスピードで対応可能かを確認しておくことが重要です。事前準備によりリスクを最小限に抑えられます。

⑤経理処理が重複する可能性がある

経理アウトソーシングを部分的に導入する際は、社内と外部の担当範囲が不明確だと、同じ処理を双方で実施してしまうリスクがあります。

例えば、請求書処理や経費精算を二重で入力してしまうと、業務効率が落ちるだけでなく、データの不一致やミスの原因にもなります。

こうしたトラブルを防ぐには、導入前に業務フローを整理し、「社内で行う範囲」と「委託先に任せる範囲」を明確に定義することが欠かせません。

経理アウトソーシングの料金相場

経理アウトソーシングの料金相場
給与計算業務
従業員数 料金相場(月額)
10人 1万円~2万円
50人 3万円~6万円
100人 5万円~10万円
500人 240万円〜(年額)
1,000人 480万円〜(年額)
決算業務
経理代行会社 税理士・会計士事務所
10万円〜30万円 20万円〜50万円
記帳業務
仕訳数 月額料金相場
〜100仕訳 1.5万円程度
101〜200仕訳 2.5万円程度
201〜300仕訳 3.5万円程度

経理アウトソーシングにかかる費用は、委託する業務の内容やボリュームによって大きく変わります。

例えば、給与計算業務は従業員数に応じて費用が増加し、10人規模なら月1〜2万円程度、1,000人規模なら年額480万円以上かかることもあります。

決算業務は経理代行会社なら10〜30万円、税理士・会計士事務所なら20〜50万円が相場です。記帳代行は仕訳数で料金が決まり、100仕訳で月1.5万円程度から、400仕訳を超えると月6万円前後に達するケースもあります。

経理アウトソーシングで失敗しない為の選び方

経理アウトソーシングで失敗しない為の選び方

経理アウトソーシングを成功させるためには、業者選びが重要です。特に確認すべきポイントは以下の5つです。

  • 実績や専門知識が十分であるか
  • セキュリティ体制が万全か
  • 業務の内容や量に柔軟に対応できるか
  • 円滑にコミュニケーションが取れるか
  • 費用に見合う効果が得られるか

これらを踏まえ、自社に最適なパートナーを選ぶことが失敗回避につながります。

経理のアウトソーシングにおけるよくある失敗例|対策方法まで解説

実績や専門知識が十分であるか

経理アウトソーシングを依頼する際は、まず実績や専門知識の有無を確認することが重要です。実績が豊富な会社であれば、業種や企業規模ごとの特性を理解しており、安心して業務を任せられます。

また、公認会計士や税理士などの資格を持つ専門家が在籍していれば、最新の法改正や複雑な経理処理にも柔軟に対応可能です。専門性と経験の両面を備えた会社を選ぶことで、安定した経理運営が期待できます。

セキュリティ体制が万全か

経理アウトソーシングを検討する際、セキュリティ体制の確認は最も重要なポイントの一つです。

財務データや従業員の個人情報は極めて機密性が高いため、情報管理方法やアクセス制限の仕組み、データの取扱基準が明確に定められているかを事前に確認する必要があります。

また、「プライバシーマーク」や「ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)」を取得している企業であれば、一定の安全基準を満たしていると判断でき、安心して業務を委託できます。

業務の内容や量に柔軟に対応できるか

経理アウトソーシングを導入する際は、自社の規模や成長段階に応じて依頼する業務の内容や量が変化するため、その変化に柔軟に対応できる委託先を選ぶことが重要です。

スタートアップ中小企業、上場企業では必要とするサポートの範囲が大きく異なります。また、決算期や繁忙期に発生する突発的な業務やイレギュラー対応にどこまで応じてもらえるのかも確認が必要です。

さらに、追加業務に伴う別途料金の有無や料金体系、対応可能な時間帯などを事前に把握しておくことで、後のトラブルを防ぎ、安心して委託できる環境を整えることができます。

円滑にコミュニケーションが取れるか

経理アウトソーシングを成功させるためには、依頼先との円滑なコミュニケーションが欠かせません。課題や改善点を共有し合い、密に連携することで業務の精度やスピードも高まります。

そのため、担当者のレスポンスが迅速であるか、必要な情報を的確に提供してくれるかを事前に確認することが重要です。

また、トラブル発生時に迅速かつ誠実に対応できるかどうかも信頼性を見極めるポイントとなります。

費用に見合う効果が得られるか

経理アウトソーシングを導入する際は、単に料金の安さだけで判断するのではなく、サービスの質や得られる効果とのバランスを見極めることが大切です。料金体系が明確であるか、追加費用が発生しないかも確認しておきましょう。

また、業務効率化による時間短縮や担当者の負担軽減、経営に役立つ精度の高いデータ提供など、総合的に費用に見合う成果が得られるかを評価することが成功のポイントです。

経理アウトソーシングをご検討中ならBackofficeForceにお任せください!

経理アウトソーシングをご検討中ならBackofficeForceにお任せください!

経理アウトソーシングは、人材不足の解消やコスト削減、業務効率化に大きな効果を発揮します。しかし、委託先の選び方を誤ると、逆にコスト増や情報管理のリスクが高まる可能性もあります。

本記事で解説したメリット・デメリットを踏まえ、安心して任せられるパートナーを選ぶことが重要です。

BackofficeForceでは、経験豊富な専門人材が貴社の状況に合わせた最適な経理支援を行い、業務の効率化と経営改善をサポートします。経理業務に課題を抱えている方は、ぜひ一度ご相談ください。

監修|筧 智家至(公認会計士・税理士)
監修|筧 智家至(公認会計士・税理士)
慶応義塾大学商学部卒。監査法人トーマツにて会計監査、株式上場支援、企業の経営改善支援に従事。平成24年筧公認会計士事務所(現:税理法人BackofficeForce)を開設。常に現場に入り、経営者とともに課題に取り組み、経営者と常に相談しながら経営者のニーズに応え、解決策を導き出すことをモットーにしている。スタートアップ企業からIPO(上場)準備支援まで、あらゆる成長段階の企業のサポートをしており、税務会計顧問にとどまらない経営を強くするためのコンサルティングサービスに中小企業経営者の信頼と定評を得ている。東京商工会議所専門家エキスパート、セミナー実績多数。経営者向け人気YouTubeチャンネル「社長の資産防衛チャンネル」にも出演中。

経理アウトソーシングのメリット・デメリットとは?選び方も解説

2025-10-07 12:14

近年、さまざまな業態や職種でアウトソーシングを活用する企業が増えており、その中でも特に需要が高まっているのが経理アウトソーシングです。経理アウトソーシングとは、自社で行っている記帳や経費精算、決算対応といった経理業務を専門の…

経理代行とは?サービス内容・料金・メリット・選び方など徹底解説

2025-09-30 13:53

事業活動を行ううえで、経理業務は企業・個人事業主を問わず欠かせない業務のひとつです。しかし、専門性や手間がかかるため、外部の経理代行サービスを活用する企業も増えています。本記事では、経理代行とは何かをはじめ、依頼できる業務内…

経理で人材不足が生じる理由とは?人手不足による影響や4つの解決策

2025-09-24 10:59

経理人材の確保に頭を悩ませる企業は少なくありません。専門性の高さや人材の流動性、採用難などから、経理部門の人手不足は慢性化しつつあります。経理業務は企業経営の根幹を支える重要な役割を担っており、その機能が弱まると組織全体の健…

経理のアウトソーシングにおけるよくある失敗例|対策方法まで解説

2025-09-09 15:18

経理の負担を減らす手段として、アウトソーシングを検討する企業は増えています。しかし、外部委託によって「想定よりコストが増えた」「情報共有がうまくいかない」といった失敗に直面するケースも少なくありません。本記事では、経理アウト…

経理マニュアルの作り方|作成のメリットやポイントなどわかりやすく解説

2025-08-26 10:05

経理マニュアルとは、経理業務の流れや手順を標準化し、属人化やミスを防ぐための重要な指針です。各分野でマニュアル化が進む中、経理業務でもその動きは加速しています。本記事では、経理マニュアルの作り方や作成時のポイント、マニュアル…