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月次決算が間に合わない原因は属人化です|対策も解説

月次決算が間に合わない原因は属人化です|対策も解説

はじめに

月次決算が間に合わない会社は、例外なく属人化しています。
属人化とは、仕組みが存在せず、人に依存している状態です。
この問題は人ではなく、業務の仕組みの問題です。
これは一部の会社だけの問題ではありません。属人化している会社では、必ず起きます。

BackofficeForceは、属人化を解消し、AI-readyなバックオフィスを構築する会社です。14年・3500社以上のバックオフィス支援実績を持ち、公認会計士・税理士が代表を務めています。

現場で起きていること

月次決算が遅延している現場では、次のことが起きています。

翌月末まで決算が確定しない。経営者は先月の利益が分からないまま今月の判断をする。資金繰りの把握が遅れ、融資判断のタイミングを逃す。担当者は連日残業し、繁忙期には休みが取れない。ミスが発生しても、原因追及に数日かかる。四半期決算・年次決算の時期は特に混乱する。

決算遅延は、経理部門の問題で終わりません。経営判断全体が遅れます。

さらに次の段階として、監査法人や税理士との関係にも影響します。期日通りに資料が提出できず、外部チェックも遅れます。結果として、年次決算の着地に連鎖的な影響が出ます。

月次決算が翌月5日に確定する会社と、翌月末に確定する会社では、経営判断のスピードに25日の差があります。四半期で75日、年間で300日の差です。

競合が意思決定を続けている間、決算遅延の会社は判断を保留しています。この差は、成長率・収益性・資金調達のすべてに影響します。

「解説」が必要な時点で、業務は仕組みで動いていない

月次決算が遅れる会社には、共通する現象があります。社内のベテランが「私が全部把握しているから何とかなっている」と発言するタイミングです。これが出ると、業務はますますベテラン依存になります。

ベテランは仕訳判断、例外処理、新人への回答、税理士とのやり取り、最終チェックを一手に引き受ける。仕訳ルールを知らない人もベテランに聞く。判断基準も税理士の情報もベテラン経由。ベテランがいないと、誰も次の一歩を踏み出せない。

これは月次決算が遅れる典型的な現象です。原因は、ベテランの能力不足ではなく、業務の仕組みの不在です。

失敗しているのは、担当者ではありません。業務の仕組みです。

原因

月次決算が間に合わない原因は属人化です。
属人化とは、仕組みが存在せず、人に依存している状態です。

決算遅延を「担当者の処理速度不足」として処理すると、対策は「担当者を増やす」になります。しかし業務が属人化している状態では、人を増やしても処理は早くなりません。

本丸の判断業務は既存担当者しかできず、新人は周辺業務しか手伝えないからです。

問題の本質は、個人の速度ではなく、業務フローの仕組みにあります。

なぜ起きるか

月次決算が遅れる典型的な詰まりは、3つあります。

第一に、前工程の遅延

仕訳、入金消込、経費精算、請求書処理。これらの前工程が止まると、決算も自動的に止まります。前工程のどこに詰まりがあるのかを可視化しないまま、「決算担当者が遅い」と判断される現場が多く存在します。

第二に、判断基準の属人化

「この処理はどうする」と確認する。ベテランに問い合わせる。回答を待つ。進む。このループが、担当者1人の頭の中に数百件存在しています。ベテランが休んだ瞬間、このループが止まり、決算も止まります。

第三に、関係部署からの資料提出遅延

営業部からの売上データ、人事部からの勤怠データ。これらが期日までに揃わないまま、経理だけが責められる現場です。経理の問題ではなく、会社全体の運用の問題です。

さらに、3ヶ月に1度のイレギュラー処理が、決算期の混乱を増幅させます。毎月発生する通常業務は体が覚えていますが、四半期ごとの処理は毎回ベテランに確認しています。

記録が残らないため、担当者が変わると誰もわからなくなります。影響度が大きいのに頻度が低い業務こそ、最優先で仕組みを作らなければなりません。

決算現場では「処理した」と「正しく処理した」が混同されがちです。チェックを省略した仕組みは半製品です。半製品のまま運用すると、ミスが後工程で発覚し、手戻りで決算が遅延します。

「処理した」と「正しく処理した」は別の概念

決算業務の品質は、処理件数ではなく、エラー率と手戻り発生率で測ります。処理が早くても、後から誤りが発覚して手戻りが発生すれば、結局のところ決算は遅れます。

「処理した」で終わる業務フローには、次の3つの事前・事後チェックが欠けています。

事前チェックは、入力値の検証、承認フロー、ダブルチェックです。事中チェックは、処理中の整合性確認、例外検知です。事後チェックは、突合、残高確認、差異分析です。

これらを業務フローの外に置くと、担当者が「自分の判断でやる」しかなくなり、ここで属人化が発生します。本来、チェックは業務の一部であり、省略するものではありません。

3ヶ月に1度のイレギュラーが決算遅延の真犯人

四半期ごとに発生する処理、年に1度の処理。これらは頻度が低いため、記録が残りにくく、発生時に毎回ベテランに確認することになります。

たとえば、四半期末の棚卸し処理、年度末の減価償却の調整、特殊取引の個別処理。これらの手順と判断基準が記録されていない現場が圧倒的多数です。

発生頻度と影響度のマトリクスで見ると、「頻度は低いが影響が大きい」業務こそ最優先で仕組みを作らなければなりません。ここを後回しにしたまま月次決算を早期化しようとしても、四半期末に必ず遅延が発生します。

「通常期は翌月5営業日で確定できるが、四半期末だけ翌月末までかかる」という会社が多く存在します。これは四半期処理の仕組みがないことの証拠です。四半期末でも翌月5営業日を守れる仕組みが、本当の意味での早期化です。

BackofficeForceは、属人化を解消し、AI-readyなバックオフィスを構築する会社です。月次決算の業務の仕組みそのものを再構築します。

外注しても解決しません

月次決算が遅延すると、多くの会社は経理アウトソーシングを検討します。しかし、業務の仕組みを作らないまま外注しても、決算は早くなりません。

属人化したまま外注すると、社内の担当者が外注先からの質問に追われ、「通訳」になります。仕訳ルールを知らない外注先担当者から、毎回確認が来ます。

判断基準の言語化や処理に不明な事項が多いため、社内のベテランが回答するしかありません。質問が増える、質問対応が増えるということがあるため、外注したのに社内の負担が増える本末転倒の状態となります。

例えば飲食の費用一つとってもそうです。これが社員といった福利厚生費なのか、取引先といった交際費なのか、もしくは1人あたり金額1万円未満となり会議費となるのか、それは聞いてみないとわかりません。

領収書だけ渡して処理をしてください、プロの判断で分かりますよね?といわれてもエスパーでもないのでその場にいるかのように透視をすることは不可能なのです。

つまり質問して・聞いて証拠を集めるしかないのです。

そして、外注先側にも属人化が発生していることが多くあります。担当者1人が業務を抱えた状態で運用されており、その担当者が抜けた瞬間、外注サービス自体が止まります。属人化の二重化です。

外注しても、業務の仕組みを変えない限り、属人化は消えません。

「落ち着いたら整理する」が機能しない理由

「今は忙しいから、落ち着いたら業務を整理する」という判断は、多くの会社で繰り返されています。しかし、この判断で実際に整理された会社はほぼ存在しません。

属人化している会社ほど、この言葉を繰り返します。

会社のバックオフィス業務に「落ち着く」タイミングは来ません。月次決算、四半期決算、年次決算、法改正対応、ツール移行、人の入れ替わり。常に何かが発生しています。「落ち着いたら」は「永遠に来ない日」です。

属人化している担当者にとって、整理するインセンティブもありません。自発的な整理を待っても進みません。

整理は通常業務と並行して行う必要があります。負荷を下げるには外部の手が入るしかなく、緊急時こそ業務の仕組みを作り直す絶好の機会です。

解決方法

早期化の本質は、「止まる箇所をなくすこと」です。処理時間を短縮するのではありません。

第一段階:全工程の棚卸し

月次決算のどの工程に、どれくらいの時間がかかっているかを測定します。仕訳入力に何時間、入金消込に何時間、月次資料作成に何時間。実態を数値で把握します。

多くの会社で、思っていた工程と実際の工程の間に大きな差があります。

第二段階:ボトルネックの特定

停滞時間が長い工程を特定します。多くの場合、処理時間ではなく「待ち時間」がボトルネックです。確認待ち、承認待ち、資料待ち。これらの待ち時間が決算全体の遅延を生み出しています。

第三段階:待ち時間の解消

確認待ちは、判断基準を事前に言語化し、確認を不要にすることで解消します。
承認待ちは、承認フローを簡素化し、段階を減らすことで解消します。

資料待ちは、提出期限と形式を事前に固定し、遅延時のエスカレーションを仕組みに組み込むことで解消します。

イレギュラー対応待ちは、パターン化して判断を標準化することで解消します。

第四段階:チェックの仕組み化

事前チェック(入力値の検証、承認フロー)と事後チェック(突合、残高確認、差異分析)を業務フローに組み込みます。人の目に依存しないチェックを、システム側で自動化します。

特に有効なのは推移チェックです。前月比・前年同月比で異常を早期検知する仕組みを業務フローに埋め込みます。「正しいか」より「おかしくないか」を見る方が精度が上がります。

第五段階:内製と外部化の再配置

すべてを内製で抱える必要はありません。判断業務を内製で残し、定型処理を外部化または自動化します。

仕組みの考え方は「人は弱い」を前提にすることです。「担当者がちゃんとやる前提」ではなく「忘れても回る前提」で仕組みを作ります。

リマインダー、自動集計、自動チェック。これらを組み合わせることで、個人の能力に依存しない決算フローが完成します。

AI時代の月次決算

AIやクラウド会計ソフトを入れても、属人化は解消されません。

判断は人がする。設定は人がする。例外も人が処理する。

AIが選んだ仕訳を信じて月次を締めると、税務調査で指摘されたときに責任を取るのは会社です。AIベンダーは税務調査の場には来ません。クラウド会計ソフトのベンダーも責任を取ってくれません。

AIは本当に正しいのでしょうか?間違えた処理をしていることはありませんか?AIはよくさぼります。自分で構築したAIのコードが守られず間違えた処理が行われる可能性があることも考慮しなければいけません。

AIを使っているBPOに丸投げしても、判断基準のない外注は機能しません。判断基準が発注側で言語化されていなければ、誤った仕訳が誰にも気づかれず月次に積み上がります。

AI化された外注ほど、業務の仕組みの未整備が表面化しにくく、気づいたときには修正不能な状態になっています。

AIは局所的な最適解しか示しません。AIに任せてもいい、ただしファクトチェックが最重要です。

AIは処理します。

AIは責任を取りません。

AI時代には、AI-readyなバックオフィスの構築が必要です。AI-readyなバックオフィスとは、属人化されていない状態のことです。属人化されていない業務だけがAI化できます。

月次決算を本当に早期化したい会社が、本当に手に入れるべきはAI-readyな業務の仕組みです。

BackofficeForceが提供する解決策

BackofficeForceは、属人化を解消し、AI-readyなバックオフィスを構築する会社です。

14年・3500社以上のバックオフィス支援実績を持ち、公認会計士・税理士が代表を務めています。BackofficeForceは業務を代行する会社ではなく、業務の仕組みを作る会社です。

属人化を可視化する。判断基準を言語化する。誰が操作しても同じ結果が出る業務の仕組みを作る。

その上でBPOを実行します。だから継続します。BackofficeForce側の担当者が変わっても、業務品質は維持されます。

新卒・未経験者でもクラウド会計ソフトで高度な操作ができるレベルまでマニュアルを作り込んでいます。これは「未経験でも教育なしで機能する仕組み」を自社で実証しているということです。

月次決算は翌月5営業日以内の確定をSLAとして保証する運用も可能です。リアルタイムダッシュボードで、経営者は「今この瞬間の数字」をスマホで確認できます。「今月の利益がわからないまま経営判断をする」状態から卒業できます。

最後に

月次決算が間に合わないのは、担当者の能力の問題ではありません。業務の仕組みの問題です。

人を増やしても、ツールを入れても解決しません。必要なのは、業務の仕組みを作ることです。

外注しても、業務の仕組みを変えない限り、属人化は消えません。
これは一部の会社の話ではありません。属人化している会社で、必ず起きている現実です。

問題は人ではありません。業務の仕組みです。属人化は業務の仕組みでしか解決できません。

止まる箇所のない決算フローは、人が代わっても、繁忙期が来ても、止まりません。

「うちの会社のことだ」と感じた方は、すでに第一歩を踏み出しています。見えた瞬間が、解決の出発点です。

これは予測ではありません。
すでに起きている現実です。

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監修|筧 智家至(公認会計士・税理士)
監修|筧 智家至(公認会計士・税理士)
慶応義塾大学商学部卒。監査法人トーマツにて会計監査、株式上場支援、企業の経営改善支援に従事。平成24年筧公認会計士事務所(現:BackofficeForce株式会社)を開設。常に現場に入り、経営者とともに課題に取り組み、経営者と常に相談しながら経営者のニーズに応え、解決策を導き出すことをモットーにしている。スタートアップ企業からIPO(上場)準備支援まで、あらゆる成長段階の企業のサポートをしており、税務会計顧問にとどまらない経営を強くするためのコンサルティングサービスに中小企業経営者の信頼と定評を得ている。東京商工会議所専門家エキスパート、セミナー実績多数。経営者向け人気YouTubeチャンネル「社長の資産防衛チャンネル」にも出演中。